お客さまの声
お客さまから寄せられた声をご紹介いたします。
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複数の雑誌に収められていた短歌と随筆を一冊に集約
◆『言葉の積み木』大野千賀子さま
ついに喜寿を迎えてしまいました。七十七年生きてきたという実感 はありませんが、この現実は受け止めなければなりません。人生残り少なくなった今、身の廻りを見わたすと何とまあ不用品の多いことでしょう。その都度必要に迫られて求めてきたものが今となっては単なる「ゴミの山」にしか見えません。
七十七年間生きてきてこれではあまりに自分が可哀想だ、このゴミの山の中にも何か少し位大事なものがあるのではないか、きっとある筈だと思い始めたのがこの本を造ることになったきっかけです。
三十一文字の短歌の世界に関心を持ち「NHK生涯学習講座」に入門、それと並行して婦人雑誌へも投稿を始めました。この投稿歌が佳作入選した時の歓びは忘れられません。NHK講座にもせっせと作品を送り、それらは『彩歌』という機関誌に発表されています。随筆は現在入会している同人誌『くれっしぇんど』に出した作品から自選したものです。短歌も随筆も平凡な日常生活を通して、自分の心に正直に向き合うことから生まれました。
数年にわたってそれぞれの雑誌に別々に掲載されていた短歌と随筆が、この『言葉の積み木』によってひとつになり、まさに私にとって集大成の一冊となりました。
このささやかな歌集をお手にとってくださった方が少しでも作品に共感を持って頂けたら、と虫のいいことを希って作りました。
佳きご縁で出会い、作品を作者の気持ち以上に素晴らしく仕上げてくださった編集者の扇田様に心より感謝申し上げます。
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家族全員で作り上げた父の最期の作品
◆『瑠璃色の海』 岡本 隆さま
―「父の本について」(小林葉子(娘)さまより)
父はこの本を発行したちょうど1年後に旅立ちました。
医師であった父は若い頃から文学を嗜み、いくつもの文芸誌等に小説を寄せ、単行本も数冊発行していました。近年は「もう本の出版はいい。文芸誌に投稿していれば」と言っていたのですが、何かを感じたのでしょうか、文芸誌に寄せた近著の5篇を1冊にまとめる決心をしたようです。
出版にあたっては、ときに父を励まし、飛行機に乗ってゆかりの地を巡る旅にも一緒に出かけました。姉ともども資料探しをしたりと、いまとなってはかけがえのない思い出です。
本の制作では「実際に現地に行ったときの写真やイラストを入れては」との提案が編集の扇田さんよりあり、イラストレーターをしている姪が小説の内容に合わせてイラストを描きました。そして、姪のイラストで表紙も、表紙の文字も…と、どんどん楽しい展開になりました。父も本当に嬉しそうでした。
そうしてできたこの本は、父、姉、姪、私と、まさに家族みんなで作り上げた貴重な思い出深い一冊となりました。
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いつか子ども達が見つけて読んでくれる日のために
◆『草取りの人生』 杉原信一さま
僕は冬になると嬉しいことがある。それは雑草取りをしなくていいからだ。
気が付いてみると人生の中で必ず付いてまわるのが草取りであった。物心ついた頃から僕は雑草取りをさせられて、今も夏になると雑草取りに追われている。
自伝を書こうと思ったとき、すでにタイトルは決まっていた。『草取りの人生』である。
六十数年生きてきたこれまでの人生――幼少期から青年期、就職してアメリカへ渡ったこと、IT時代の黎明期に身を置いたこと、多くの仲間との出会い、車との出会い、そして現在に至るまで――を、自分なりに見つめ直し、“草取り”をキーワードにしながら文字にして遺しておきたいと思った。
書き始めると様々なことが思い出され、資料や写真を探しているうち、思いがけなく1枚の写真を見つけた。アメリカに渡り、憧れのムスタングを購入して当時勤めていた会社の駐車場で撮った1枚だ。希望にあふれ、笑顔でポーズを取る自分の姿を目にした途端、数十年タイムスリップしていろいろな記憶が、まさにめくるめくように蘇ってきた。本をつくろうと思わなければ蘇るきっかけを失っていた記憶、そしてまず目にすることのなかった写真だろう。いま、写真は大きく引き延ばし、別荘のリビングに飾っている。
自伝は人生の集大成の一部としてまとめたもので、誰にも見せるつもりはなく、いつかこの世を去った後にひっそりと子供達が見つけて読んでくれれば嬉しいと思っている。本の作成にあたり、力添えをくださり、また国会図書館への献本をすすめてくださった編集者の扇田麻里子さんに感謝しています。
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流通なしで2,630冊を販売。業界でも話題に
◆『我が豪快なる風天人生』 岡崎末男さま
2010年に、新聞販売業界歴半世紀以上の足跡を記した自叙伝3,000部を発行しました。一都三県と名古屋の一部で友人・知人を介して2ヵ月足らずで2,630冊を販売、業界紙の大手二社でも全国版に写真入りで掲載してくださいました。
本を手にした多くの人から、「ストレートに書いてあるところがよい」、「ぜひお会いしたい」、「第2作目を期待している」などなどの便りをいただき、感謝の一語です。業界の幹部さんたちの間でもちょっとした話題になっているようで有り難い限りです。
今思えば自伝が売れたのは、編集者の扇田さんの仕上げに尽きると感謝しております。
電子化が進み、新聞購読離れが加速、売り上げが減って商売が難しくなり引退したわけですが、後輩たちは悪戦苦闘しています。業界の発展を祈るばかりです。