著者さまからお預かりした原稿を読んでいて、もっとも気になるのがこのふたつです。
内心「また出ちゃった、が~が~ことこと」って思っています。

「が」や「こと」を多く使うと、文章がくどくなったり、わかりにくくなったりするので、見つけ次第直しましょう。
単に一文字変えるだけ、あるいは「こと」を取るだけですっきりした文になります。

〔改善前〕
考えていたこと現実になった。

〔改善後〕
考えていたこと現実になった。

「が」を「の」に換え、「こと」はそのまま残しました。
しかし、さらに改善するなら、

〔改善後〕
私の考えが現実になった。

と、直せます。ぐっと短くしても、言っている内容は同じです。
次は「こと」の例です。

〔改善前〕
私の趣味は骨董を集めることです。

〔改善後〕
私の趣味は骨董集めです。

〔改善前〕
旅行に出たいと思うことが、このところ急に多くなったことに気がついた。

〔改善後〕
旅行に出たいとの思いが、このところ急に多くなったと気づいた。

「こと」を取ったらすっきり ミ^_^ミ
意味合いはまったく変わらないのがわかります。

もうひとつ、「が~が~」「ことこと」ほどではありませんが、近い印象に「行う」があります。
次の例文は短く、使用も1回なので気になりませんが、多用するとまわりくどくなってしまいます。

〔改善前〕
昨日書いた文章の推敲を行う

〔改善後〕
昨日書いた文章を推敲する。

また、「行う」の場合は、「行ってみる」と表記すると「いってみる」、「おこなってみる」のどちらにも読めてしまうので注意が必要です。

~~~~~ ミ^_^ミ  ミ^_^ミ  ミ^_^ミ ~~~~~
*当工房で制作した『読まれるための文章読本』から抜粋・加筆しています。

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