文末に使う「である」「のである」「のだ」は、評論や論文などに多用される表現で、通常は強い断定を表します。
「家を建てるときは、基礎工事が重要である」
「わかっていても、つい使ってしまうのである」
「準備を怠ると失敗するものだ」
などがその例です。
これらは、相手に強く伝えたい場合、たまに使うにはそれほど気になりません。しかし連発すると、書き手はそんなつもりはなくても、読み手には押しつけがましく「偉そう」な印象を与えてしまいます。
では、どうすればいいのでしょう。
答えは、カンタン! 思い切って取ってしまえばいいのです。
〔改善前〕
私は突然、思い出すことがあるのである。しかも、細部まで鮮明に蘇るのだ。
〔改善後〕
私は突然、思い出すことがある。しかも、細部まで鮮明に蘇る。
どうですか。すっきりし、さらに文章が強まっているように感じませんか。つい、「である」を多く使ってしまう場合は、単純に取り去ってしまえばいいのです。
*当工房で制作した『読まれるための文章読本』から抜粋しています。
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